ワールドメイトの真実とNさんの陳述書の特徴について

ワールドメイトに対するNさんの陳述書の特徴1

 

 まずは、『ワールドメイト陳述書』より。ここで、ワールドメイト側は、「1.Nさんの陳述書の全体について」として、『Nさんの陳述書』の全体に対する見解を述べています。

 

 

==========以下、引用==========

 

Nさんの問題提起は、要するに、当教団や深見東州教祖が講話や文書を用いて説く教えなどに対する、無理解と不勉強から来るものです。しかも、当教団の重要な部分を切り捨て、断章取義によって、あたかも当教団が悪質な団体であるかのように読む者をミスリードしようとしています。重要な論点のいくつかについてはあえて無視・隠蔽しており、自らに都合の良い主張を行っていると言わざるを得ません(1~2頁)

 

==========引用終わり==========

 

 

 重要な論点です。私たちがNさんの陳述書を読んだときに感じる、ある種の「違和感」の正体が明かされているといえるでしょう。無理解と不勉強を棚に上げて、自分に理解できないことをあえて無視・隠蔽し、自らに都合の良い主張を行うことでイメージ操作を狙っているものと思われます。

 

 


ワールドメイトに対するNさんの陳述書の特徴2

 

 『ワールドメイト陳述書』は、続いてもうひとつの重要な点を挙げています。それは以下の通り。

 

 

==========以下、引用==========

 

「Nさんは、Nさんの陳述書全編にわたって、『深見教祖を糾弾する自分の主張は正しく、他の会員たちは皆マインドコントロールを受けているから救わねばならない』との主張を繰り返しています」

 

「しかもNさんに言わせれば、公のインターネット掲示板でNさんが深見教祖を『バカ』『ノータリン』等罵倒したことまで、『マインドコントロールで苦しみ悩む会員の方や元会員の方の呪縛を解き放つため』(Nさんの陳述書)だったとのことで、しかもこうした中傷を『瑣末な発言』(Nさんの陳述書)であると自己弁護しています」

 

「しかし客観的に見て、どのような目的であっても、他者を公の場で罵倒することが正当化されるはずはなく、良識ある大人の発言とは思えません」

(ワールドメイト陳述書 2頁)

 

==========引用終わり==========

 

 

 特定の人物を罵倒して「バカ」「ノータリン」等と書くことは、刑法の定める侮辱行為であり犯罪である可能性があります(刑法231条)。

 仮に(千歩くらい譲って)他者の行為に問題があったとします。しかし、その人物を攻撃するために、犯罪をしてもよいという理屈は成立しません。この点において、同氏が自らの非を認めて謝罪したのは、先に述べたとおりです。

 

 

ワールドメイトに対するNさんの陳述書の特徴3

 

 また、裁判所で公式に謝罪した後、急に態度を翻したNさんの態度について、同陳述書はこう述べています。

 

 

==========以下、引用==========

 

「その後Nさんは、これらの中傷について、自ら謝罪する和解案に応じたため、当教団もそれ以上事を荒立てず和解したのですが、和解成立後10日も経たぬうちに、再びインターネット(紀藤弁護士のサイトに設置の掲示板)で、『WM側も和解してるんだから、私のカキコは侮辱的表現以外問題ないということ』『私は別に『バカ深見』とか『ノータリン教祖』なんてことを主張したかったわけではありません。そんなことは枝葉末節であって、どうでもいいことです』等の自己弁護を始めています」

 

「こうした発言をどう見るかは個人の感覚次第でしょうが、私にはNさんが、法廷での謝罪に全く重きを置いておらず、訴訟を終わらせるために誠意のない謝罪を行い、訴訟が終結したから自己弁護に走っているようにしか見えません」

 

「このように、Nさんが深見教祖を公の場で中傷した文言や、謝罪の様子等を見るに、Nさんの発言・文書・謝罪等に総じて誠意がなく、その場しのぎのものであったことは明らかです」

 

「こうしたNさんの態度を、当教団としては、Nさんのためにも悲しむものですが、いずれにせよNさんの発言内容や陳述書が、そのまま信用できない事はこの一事をもってしても明らかです」

(ワールドメイト陳述書 2頁)

 

==========引用終わり==========

 

 

 私には、Nさんの人格を批判する気はありません。しかし、上記の事実を見るにつけ、Nさんの態度に誠意があるのか、その発言に信憑性があるのか、あまり議論の余地はないように思えます。

 無論、裁判とは紛争の解決手段です。係争状態にある者が過激な行動をするのは、よくある話です。Nさんが良識ある方だったとしても、非常事態に非常識な言動をすることも、ありうることでしょう。この点、Nさんばかりを責めるのはどうかと思います。私もそんなつもりはありません。

 しかし、そうした経緯を全く無視し、紛争のプロセスで出された、当事者片側だけの文書を、いつまでも不特定多数が閲覧できるように掲載し続けているアンチサイトには、大きな疑問が残ります。ましてこの文書には、事実誤認や認識間違いが多数あります。そのまま公表することは、Nさんのためにもかわいそうだと思います。

 仮にワールドメイト側が、和解条項違反として再訴訟すれば(しないと宣言していたと思いますが)、Nさんの敗訴は確実でしょうし、前回にさかのぼって大きな賠償の責を負うはずです。アンチの方は、Nさんが負うリスクを考えておられるのでしょうか。それが、何よりも疑問です。